【知的戦闘力を高める - 独学の技法】を読んでインプットアウトプットの最大化を図ることにした。レビュー
この本を読もうと思ったキッカケ
ベンチャー〜大手企業とキャリアを歩んでる私は基本的に独学でしか仕事を学ぶ事機会がなかった。
師匠はGoogleです。みたいな。
今回新たなフィールドへのチャレンジが決まったのでここからまた更に色々と学ぶ機会が多くなるだろう。ということでその前にそもそも「独学」というものの生産性を最大限にする方法はなんだ?今ってただインプットしてるだけではないのか?というのを探るべく読んでみた。
実際色々な本や記事から情報のキャッチアップはしているが、アウトプットとなると全てがそのまま実践で使えるわけでもないし、読んでインプットして終わり。みたいなのが多かったので気にはなっていました。
要約・概要
これは良書です。思った以上に学びが多かったです。
概要としては4つのステップに分けて「知的戦闘力を高める」つまり”独学”の生産性を上げる方法論や筆者の考えがまとめられています。
4つのステップとは、
「戦略」
「インプット」
「抽象化・構造化」
「ストック」
この順に、細かく解説してあります。
一文で内容をまとめると、
「戦略立ててジャンルではなくテーマから設定し独学を開始する。インプットの際は古典から本質を学び、メタファー的展開やメトニミー的展開を使い縦に横に広げて学びを深ぼる。学んだインプットは抽象化し構造化してアウトプットし、エバーノートなどのツールを用いて自らのストックにいつでも引き出せるよう格納し、一旦アンラーンする」
といった所でしょうか。
難しいのでそれぞれ下記で少し細かく記載します。
哲学出身の筆者だからかと思いますが、ところどころに歴史上の事例などが盛り込まれていてたまに理解できないものもありますが、見ていて飽きません。
感想・本から得た気づき
【総合評価】
★★★★★
気づき
ただ本をよむだけではダメ。独学も戦略立てて考える
①戦略
どのようなテーマについて知的戦闘力を高めようとしているのか、その方向性を考える事
②インプット
戦略の方向性に基づいて、本やその他の情報ソースから情報をインプットすること
③抽象化・構造化
インプットした知識を抽象化したり、他のものと結びつけたりすることで、自分なりのユニークな示唆・洞察・気づきを生み出すこと
④ストック
獲得した知識と、抽象化・構造化によって得られた示唆や洞察をセットとして保存し、必要に応じて引き出せるように整理しておくこと
これが一発で理解できればこの本は読む必要なし。
戦略の設定は「テーマが主、ジャンルが従」で
独学の方針は、ジャンルではなくむしろテーマで決める。ということが大事。
「歴史を学ぶ」のようにジャンルの設定から入ってしまいがちだが、大事なのはむしろ、自分が追求したい「テーマ」に方向性を持つということ。
テーマ = 自分が追求したい論点
例:イノベーションが起こる組織とはどのような組織か。
【何故だめなのか?】
ジャンルに沿って勉強をするということは、すでに誰かが体系化した知識の枠組みに沿って勉強するということですから、その人ならではの洞察や示唆が生まれにくい
ジャンルに沿って勉強する。ということは自らが学ぶカリキュラムを作ることが難しく、書店の定員さんがセレクトした「歴史」のコーナーにある本を読み進めていく、人任せのインプット方法になってしまう。
「自分の持っているもと」を起点に学びを考える
もっとも大事な事は「自分がいますでに持っているもの」をどのようにして活用するかを考える事。
「自分がいますでに持っているもの」つまり、自分を他社と差別化するポイントは常に、本人が当たり前と思っていることの中かにこそ潜んでいる
他人が「持っているもの」で自分が「欲しいもの」を主軸にしてはいけない
ガベージイン = ガベージアウト
一見数多くの書籍を乱読しているように見えるかもしれませんが、
深く、鋭く読むべき本を見つけるために、大量の本を浅く流し読みしている。
ある程度古典や名書に通暁してくると「ゴミ」に対して目が効くようになる。
表示を見る、あるいはパラパラと書店でめくってみてすぐに「あ、これはゴミだ」とすぐに判断できるようになります。
情報は量より質
独学において重要なのは「入れない情報を決める」
いたずらにインプットを増やすよりも、将来の知的生産につながる「スジの良いインプット」の純度をどれくらい高められるかがポイント
問のないところに学びはない
常に「問い」を持ってインプットに臨む
問いに対する答えを得るためにインプットを行うとインプットを楽しめるばかりでなく、効率も定着率も高まる。
【すごい手抜き - 今よりゆるくはたらいて、今より評価される30の仕事術】を読んで完璧主義を克服!?レビュー
この本を読もうと思ったキッカケ
前回に続き完璧性を克服しようと思い、第二弾を購入。
今回は
完璧主義は治せる。佐々木正悟著『すごい手抜き』で生きるのが楽になった - 生き方に正解なし
こちらのブログを拝見させて頂き、是非自分も読んでみようということで早速購入。
完璧主義だと言うことには気づいたけど、どう克服すればいいかわからないし、どういう理由でなってしまったのかも分からない。
少しでもヒントがあればいいなと思ってました。
要約・概要
あくまで「仕事術」なので、ただの自己啓発ではなくて”仕事をする上で”という観点で書いてあります。
主には残業をしないコツとか、品質の話とか。
完璧主義がいかに非効率かつストレスフルで、手抜き思考にすることで効率が上がることや、余計なストレスから開放されるポイントが解説されており、30の項目にわかりやすくまとめられています。
以下目次
感想・本から得た気づき
【総合評価】
★★★★☆
【気づき】
- 完璧主義はアメリカ精神医学会では「完璧主義」は”強迫的性格”として精神障害の一種に認定されている。
- 日本人に”強迫的性格”は多い
- 満点以外は0点と一緒!「オールオアナッシング思考」をやめる。
- 完璧主義者の優先順位「自分→肉親→家族→親友→友達→知人→他人」の順番を逆にしてみる
- 完璧主義は「遺伝」+「親の教育」の結果。と言われている。
両親の教育と同様、時間がかからなければ治る事はないが、時間をかければ治せる - 人の分まで背負い込まない + 鈍感になる
まず全体的にとてもわかり易く読みやすい!
ひとつひとつの項目が2〜4P程で終わります。私は2時間程で全て読みました。
当たり前のことではあるのかもしれませんが、自分が完璧主義者で上記が頭ではわかっていても実現出来ない人にはとてもたくさんの気づきがあると思う。
ここに書ききれない程の気づきがあったし、腰を据えて本当に性格を変える。自分を変えよう。と心から思うことができました。
(※自分はこの本を読んで本当に治そうとカウンセリングをはじめました)
この本の面白かった所
完璧主義者はアメリカでは精神障害!?
完璧主義は「強迫的性格」といってアメリカ精神医学会が作成した、DSM-Ⅳ-TRというマニュアルにそって8つの設問を回答し解答数によって、認定されます。
ここで そして「強迫的性格」というのはアメリカでは精神障害の一種にあたるそう。
(どうりで辛いわけだ・・)
そしてこういう性格は、日本人の文化として根付いてい日本人にとても多いらしい。
理由としては古来大きな船にのって太洋に飛び出していく際、規則をこだわり、先行きを心配し、万全の準備をしていくことが大事だった。事から来ているようだ。
また強迫的性格の人は子孫を残す事に対しても危機感を感じているので、子孫を作ろうとする。しかしこの性格は遺伝するらしく、代々子供に受け継がれてしまうらしい。
100点じゃなければ0点。オールオアナッシング思考とは?
完璧主義者の人間は仕事でもプライベートでも100点満点の出来栄えに達することはほぼない。(確かに当たってる・・)
そうすると80点とか90点、よくても99点になる。
しかし完璧主義者の人は99点は0点と同じく扱う傾向があるため、一生に完璧にできないのに完璧主義を求めるからどんどんストレスフルになっていく。
(その通りだ・・)
本には「結局完璧にできないならやらないほうがマシと考えて仕事をしない。」
それが仕事が遅延する原因になる。
と書いてあったが、そこは僕は違う。
完璧にこなせないのに、完璧にこなすためにかなり前から時間を使って、でも結局完璧にできない。
その間他の仕事もあるわけだからドンドン稼働時間は上がっていく。
こうなる。
オールオアナッシング思考になってしまう人は、ダラダラ仕事をする時間を決めて完璧じゃなくもいいからその時間に作業をすすめる事がいい。と本には書いてあった。
優先順位「自分→肉親→家族→親友→友達→知人→他人」というのはおかしい
完璧主義の人間の優先順位がこれ。
これドンピシャ。その通り。
自分を犠牲にすれば、体力とかやる気とかスピードとかでなんとかカバーできる。と思ってしまう。
でもこれってよくよく考えたら、 おかしいよね。
自分の身体が壊れたらその後の優先順位の人たちとも会えなくなるし自由に動くこともできなくなる。
要は本当は一番大切なのは肉体的にも精神的にも自分だよね。
ってこと。
「最後に頼れるのは自分だけ」
これからは常にこれを心がけてみよう。
確かに自分自身でどんなに悩んでも、最後はわからなくなって蓋をしてしまう。
誰かに無償に話したくなることもあるし、当たってしまうこともある。
今のまま復活したとしても絶対に同じことになるので、しっかり時間をかけて向き合おうと思った。
鈍感になる
こんな本ありましたよね。
でもね。本当にその通りだと思った。
本に書いてあったのは完璧主義の人は、完璧なものを他人・社会にも求める。
そして、自分が先の事を考えるせいで、不備やミスにとても敏感に気づいてしまう。
これは心理学的には「知覚のしきい」「苦痛のしきい」と言い、苦痛やストレスに対する抵抗力が低くなってしまう。
普通の人の倍気付いて、感じてしまうからね。
普段カフェに入っても店員さんの接客一つでなんでこういうふうにできないんだろう。
とか社会ってなんでこういう仕組みなってるんだろう。
とか感じるのもこれなんだな。と気づいた。
多分自分が思ってる程、人間は完璧じゃない。
人間じゃなくて、社会も政治も全てが完璧じゃない。
その中で自分だけ完璧は辛い。
自分も緩めても問題ないんだろうなー。と感じた。
本でもこのハードルを下げれば一気に幸せと感じれることが増える。
と書いてあった。
遺伝 + おやの教育で完璧主義は作られる?
上にも書きましたが、完璧主義は遺伝する。らしい。
あまり親のせいにはしたくないが、親の影響があるのは科学的に証明されている。
たしかに思い起こすと、親から小さい時に言われてきた事とかすごく思い当たる節がある。
「将来は医者になれ」とか「成績で指導されたり」とか。当たり前の事かもしれないけど結構言われてた。
自分は本来勉強とか好きじゃなくてもっと伸ばせる事があったはず。
でも親の頭の中にはそのレールがなくて、彼らの考え方に寄せられた感じ。
だから一度中学生の頃爆発した。
そして小さい時から自分で判断して行動ができなかったから、今でも決めることが苦手。
チャレンジしたりすることができない。
でも言われた事を綺麗にやることはできる。そのほうが楽。
こんな風になってしまったのだろう。
自分の人生なのに
本には完璧主義の治療には時間がかかると書いてあった。
その通りだと思う。
生まれてからずっと染み付いているものだから、本気で取り除いていきたいと思ってる。
けど完璧主義って全てが悪いことじゃなくて、それがエンジンになって仕事やプライベートも爆進できる事があるのも事実。
そういう時はたいてい人の3倍くらい成長できる。
その経験もした。
だからこの性格を全て取り除くのではなく、どう向き合ってバランスを取るか。自分の能力のように使いこなせるようになりたいと思った。
【つい「がんばりすぎてしまう」あなたへ―自分のこころを見つめなおすために】を読んで現代病を克服!?レビュー
この本を読もうと思ったキッカケ
ベンチャー〜大手企業と現代を駆け抜けていたビジネスマンだが、仕事と向き合う上でどうしても解決できない性格的な悩みを持っていた。
最初は気づかなかったが完璧性というキーワードに気づき克服する為にこの本を手にとった。
「出来ないことへの不安」がとても強く、若いうちはよかったものの、年齢を重ねる事に高まってくるプレッシャーや責任の重さをどうしても前向きに捉えることができずに、常に仕事に対しての不安やネガティブな感情がつきまとい、周りからは期待され優秀と思われているのに、自分自身が納得が出来なかった。
要約・概要
現代人にあふれている「がんばり屋さん」頑張る事は否定せずに、心身への負担を軽くし自分を見つめ直す事を手伝ってくれる内容。
カウンセラーである著者の高垣志一郎さんご自身の診療の記録を通して患者さんの方との対話を本に書き起こしてくれています。
まさに「仮想カウンセリング」と言った感じで書籍内のカウンセリングを通して自分に当てはめてみることができます。
記載されいる内容は「学校の先生をされている男性」を題材にしておりますがどなたでも当てはまる節があると思います。
感想・本から得た気づき
【総合評価】
★★★☆☆
【気づき】
- 各論の話だけではなく、日本社会や政治についても独自の見解を記載されているので納得できる部分があった。
- 具体的な対処法や課題の後の「打ち手」の部分が抜けていて、読んでて「それはわかったよ。で頑張る人はどうすればいいの?」というとこが分かりづらかった。
- 後半のカウンセラーとの対話は当てはまる人には当てはまるが合わない部分もあり感情移入が難しかった
- 後半は、同じことが繰り返されている印象があり展開が遅く感じた。
全体的に少し間延びしてる感じ。
政治や社会に切り込んでいって独自の見解を記載されているのは個人的には勉強になり面白かった。
この本の面白かった所
「いま・ここ」の現実を否定した未来思考「政策」
この本で一番なるほど!と思ったのはこの部分。これは冒頭にすぐ出てくるのだが、
何故現代に頑張りすぎる人が多発してるのかについて、著者の高垣さんは一つに政治・政策が社会をそのように変えている。
と仰っている。
その理由は、ご存知の方も多いと思うが現代の日本社会は課題が山積み。
本来解決するべき「目先」の課題に対して効果的な打ち手を打たず、とにかく生産性向上・経済成長を語り「輝かしき未来社会」を作り出そうとしていることだと。
これには「なるほどな。」と思いました。
確かに昨今の日本社会(国際的にもなのかなー)生産性向上は仕事人であれば誰もが求められていて、実現する為にITツールやテクノロジーを導入する。
そうすることでマネジメントや人間関係が薄くなり頼ることをしづらくなり頑張り屋が多くなる。と。
その上で国の財政難は続いているので、給与取得者の税金はどんどん上がり、働けるやつは頑張るしかなくなる。
自分も仕事をしていく中で、
「終わらない仕事への向き合い方」にすごく悩んでいる。
ここでいう「終わらない」というのは、その場の仕事が片付かない。とか量が多いとか。そういうことじゃない。
”仕事”というものに一体いつまで向き合えばいいのか。未来が明るいものに感じれなくなってしまった。
ベンチャー時代から必死に仕事をした、転職をして転職先でも必死に仕事をした。
そのおかげで成果も出た。成長もしたかもしれない。
でもこれはいつまで続くんだろう。
この会社でも次の会社でも。一体いつまで身体を犠牲にして、精神力を削り、周りの人間関係を犠牲にしてまで”仕事”をしてかなければならないのだろう。
頭ではわかっている。それが”人間”、"社会人"だと。
でも身体と心がついていかない。
仕事に対しての楽しさを感じたことがないのが原因なのかな。
カウンセラーの重要性
「カウンセリング」といものに興味もなかったし受けるつもりもなかった。
でもこの本を読んで考え方が少し変わった。
カウンセラーの仕事とは悩みを取り除く治療をするのではなく、本人が課題と向き合うことのサポートをすること。
あくまで向き合って解決するのは本人。
と書いてあった。
確かに自分自身でどんなに悩んでも、最後はわからなくなって蓋をしてしまう。
誰かに無償に話したくなることもあるし、当たってしまうこともある。
今のまま復活したとしても絶対に同じことになるので、しっかり時間をかけて向き合おうと思った。
よい子教育の日本
日本という国は「よい子」をよしとする教育体制になっているらしく、子供の頃から僕らの教育に刷り込まれているらしい。
自分の両親もどちらかというとそういった人間だったので当たらずとも遠からず。