5 MARKS

話題のあの本のレビューを掲載

【つい「がんばりすぎてしまう」あなたへ―自分のこころを見つめなおすために】を読んで現代病を克服!?レビュー

f:id:FAVE:20171202164548j:plain

 

この本を読もうと思ったキッカケ

ベンチャー〜大手企業と現代を駆け抜けていたビジネスマンだが、仕事と向き合う上でどうしても解決できない性格的な悩みを持っていた。

 

最初は気づかなかったが完璧性というキーワードに気づき克服する為にこの本を手にとった。


「出来ないことへの不安」がとても強く、若いうちはよかったものの、年齢を重ねる事に高まってくるプレッシャーや責任の重さをどうしても前向きに捉えることができずに、常に仕事に対しての不安やネガティブな感情がつきまとい、周りからは期待され優秀と思われているのに、自分自身が納得が出来なかった。

 

要約・概要

現代人にあふれている「がんばり屋さん」頑張る事は否定せずに、心身への負担を軽くし自分を見つめ直す事を手伝ってくれる内容。


カウンセラーである著者の高垣志一郎さんご自身の診療の記録を通して患者さんの方との対話を本に書き起こしてくれています。


まさに「仮想カウンセリング」と言った感じで書籍内のカウンセリングを通して自分に当てはめてみることができます。


記載されいる内容は「学校の先生をされている男性」を題材にしておりますがどなたでも当てはまる節があると思います。

 

感想・本から得た気づき

【総合評価】

 ★★★☆☆ 

 

【気づき】

  • 各論の話だけではなく、日本社会や政治についても独自の見解を記載されているので納得できる部分があった。

  • 具体的な対処法や課題の後の「打ち手」の部分が抜けていて、読んでて「それはわかったよ。で頑張る人はどうすればいいの?」というとこが分かりづらかった。

  • 後半のカウンセラーとの対話は当てはまる人には当てはまるが合わない部分もあり感情移入が難しかった

  • 後半は、同じことが繰り返されている印象があり展開が遅く感じた。

 

全体的に少し間延びしてる感じ。


政治や社会に切り込んでいって独自の見解を記載されているのは個人的には勉強になり面白かった。

  


この本の面白かった所

 「いま・ここ」の現実を否定した未来思考「政策」

この本で一番なるほど!と思ったのはこの部分。これは冒頭にすぐ出てくるのだが、
何故現代に頑張りすぎる人が多発してるのかについて、著者の高垣さんは一つに政治・政策が社会をそのように変えている。
と仰っている。

 

その理由は、ご存知の方も多いと思うが現代の日本社会は課題が山積み。
本来解決するべき「目先」の課題に対して効果的な打ち手を打たず、とにかく生産性向上・経済成長を語り「輝かしき未来社会」を作り出そうとしていることだと。

 

これには「なるほどな。」と思いました。


確かに昨今の日本社会(国際的にもなのかなー)生産性向上は仕事人であれば誰もが求められていて、実現する為にITツールやテクノロジーを導入する。


そうすることでマネジメントや人間関係が薄くなり頼ることをしづらくなり頑張り屋が多くなる。と。
その上で国の財政難は続いているので、給与取得者の税金はどんどん上がり、働けるやつは頑張るしかなくなる。

 

自分も仕事をしていく中で、
「終わらない仕事への向き合い方」にすごく悩んでいる。
ここでいう「終わらない」というのは、その場の仕事が片付かない。とか量が多いとか。そういうことじゃない。

 

”仕事”というものに一体いつまで向き合えばいいのか。未来が明るいものに感じれなくなってしまった。

 

ベンチャー時代から必死に仕事をした、転職をして転職先でも必死に仕事をした。
そのおかげで成果も出た。成長もしたかもしれない。

 

 

でもこれはいつまで続くんだろう。

 


この会社でも次の会社でも。一体いつまで身体を犠牲にして、精神力を削り、周りの人間関係を犠牲にしてまで”仕事”をしてかなければならないのだろう。


頭ではわかっている。それが”人間”、"社会人"だと。

でも身体と心がついていかない。

 

仕事に対しての楽しさを感じたことがないのが原因なのかな。

 

カウンセラーの重要性

「カウンセリング」といものに興味もなかったし受けるつもりもなかった。
でもこの本を読んで考え方が少し変わった。

カウンセラーの仕事とは悩みを取り除く治療をするのではなく、本人が課題と向き合うことのサポートをすること。


あくまで向き合って解決するのは本人。


と書いてあった。

 

確かに自分自身でどんなに悩んでも、最後はわからなくなって蓋をしてしまう。
誰かに無償に話したくなることもあるし、当たってしまうこともある。

 

今のまま復活したとしても絶対に同じことになるので、しっかり時間をかけて向き合おうと思った。

 

よい子教育の日本

日本という国は「よい子」をよしとする教育体制になっているらしく、子供の頃から僕らの教育に刷り込まれているらしい。


自分の両親もどちらかというとそういった人間だったので当たらずとも遠からず。